スリーボンドユニコム株式会社

物性・試験データ

物性・試験データ

●材質別性能比較表

ロンジーアクア

●耐熱性

表

耐熱性がないと「ふくれ」や剥離がおきます。

各種塗床に見られる「ふくれ」現象の原因は、下地コンクリートに含まれる水分、あるいはコンクリート面の下から継続供給される背面水によるためと考えられています。そのような箇所に熱水や熱が掛かるとコンクリートの中の水分が蒸気になり少量の水分でも「ふくれ」が生じます。食品工場や厨房床では従来の材料では「ふくれ」が生じますが、ロンジーアクアUシリーズは樹脂そのものの耐熱性に加えて下地コンクリートと強固に密着させることで「ふくれ」を防止します。

100℃熱水浸せき時の塗膜の状態【表-1】

熱水が床面に掛かった場合にモルタルに生じた蒸気圧が各種床材に及ぼす影響がわかります。

【試験方法】

【図-1】100℃熱水浸せき時の塗膜の状態

各種材料を塗布したJIS標準モルタル板を100℃×2日浸せきさせた後、25℃に冷却。このサイクルを5回行った。

ガラス転移点(Tg)【表-2】

ガラス転移点(Tg)とは材料がガラス状態からゴム状態になる時の温度です。ガラス転移点(Tg)が高いほど耐熱性があるといわれます。

◎参考 ガラス転移点と床

たとえばゴムに用いられているポリ酢酸ビニルのガラス転移点は30℃です。ガラス転移点が40℃のエポキシの床に100℃の熱水がかかると非常に軟らかくなり、それと同時にコンクリート中の水分も蒸気となり塗膜方面へ抜けようとし、軟らかくなった塗膜に「ふくれ」を発生させます。

●耐薬品性

食品、医療品関連工場では有機酸や衛生管理の面で頻繁に消毒を行います。ロンジーアクアUシリーズはエポキシ樹脂や他社水系ウレタンと比べて酸、アルカリや溶剤に対して、優れた耐性を有しています。

耐薬品性【表-3】

各種薬品が床、壁面に掛かった場合の塗膜への影響がわかります。

【試験方法】

25℃で7日養生した各樹脂を指定日数薬品に浸せきした後の重量変化率、変色、割れ、外観変化により総合的に評価を行った。

表3

●耐摩耗性・耐衝撃性

耐磨耗性がないと塗膜に傷が付きやすくなります。耐衝撃性がないと破損してその部分から剥離が生じます。

耐摩耗性は床材のすり減りの程度を確かめるのが目的です。重量物の走行に限らず、歩行者の多い場合でも砂等がこすれることで表面は削れます。ロンジーアクアUシリーズは他社の水系ウレタンが耐摩耗性に劣るのに対して優れています。また、整備工場などでは工具の落下による床材の破損が頻繁に生じます。破損はその部分のみならず、そこから剥離が発生します。ロンジーアクアUシリーズはコンクリート下地が破損するまで塗膜のひび割れもなく安心して作業ができます。

耐摩耗性【表-4】

表面の削れやすさをみます。磨耗減量が少ないほど、耐摩耗性が良いといえます。

耐衝撃性【表-5】

物が落下して床面に衝撃が加わったときの塗り床の破損状態がわかります。

【試験方法】

耐摩耗性

各種床材を25℃にて指定日数養生後、JIS K7204(磨耗輪 : H22荷量500g 1000回転)に基づいて測定を行った。

耐衝撃性【図-2】

JIS標準モルタルに塗布した塗料を25℃にて7日間養生後、1mの高さから1kgの鋼球を一定箇所に落下して塗膜の状況をみた。

表4

●他塗り床材との接着力

他塗り床材との取り合い部分は重ね塗りができます。

部分補修など、ロンジーアクアUシリーズと他塗り床材とが接する場合や、ロンジーアクア施工後、他塗り床材を上塗りすることがありますが、それらの場合、他塗り床材とロンジーアクアとの接着性に問題があっては何もなりません。これらのケースを想定して、他塗り床材とロンジーアクアとの層間接着力を評価した結果、基本的に問題はありませんでした。しかしながら以下の点に注意してください。

  1. 耐熱性のない床材への重ね塗りは60℃以上では層間接着に問題が発生します。継ぎ目部分には熱が掛からないように施工してください。
  2. 取り合い部分での層間接着には支障はありませんが、それ以外の場合は必ず既設床材を除去してください。(ロンジーアクアUシリーズは塗布面積が大きくなるほど収縮応力がおおきくなります。)

ロンジーアクアUシリーズと他塗り床材との接着力

各種床材との層間接着力がわかります。

【試験方法】

各種上塗り材とロンジ-アクアとの接着力【表-6】

JIS標準モルタル板にロンジーアクアUシリーズを塗布し、さらに24時間後に各種塗り床材を上塗りして、25℃にて7日間養生の後、建研式接着力試験機にて接着力を測定した。

各種下塗り材とロンジ-アクアとの接着力【表-7】
JIS標準モルタル板に他塗り床材を塗布し、さらに24時間後にロンジーアクアUシリーズを上塗りして、25℃にて7日間養生の後、建研式接着力試験機にて接着力を測定した。

表6・7