近年、コンクリートは建設材料として最も広範囲に用いられ、重要な社会資本であるコンクリート構造物として建設されています。しかし最近になってこれら構造物の早期劣化現象が従来言われてきたコンクリートの寿命(50年)と比較して、短い10数年で現れるようになりました。それらは塩害、中性化、アルカリ骨材反応、酸性雨等によるものです。これらの要因による劣化、または劣化が進行しつつある構造物の劣化程度を明らかにし、さらに将来の劣化傾向を予測することがコンクリート耐久性向上に不可欠です。
また(1)築造後における積載荷重の変更などによる強度の見直し。(2)設計段階では予測できない都市直下型地震等の外力による構造物破損に対する耐震補強等。これらがますます重要になってきました。
一方向配列の炭素繊維シートやアラミド繊維シートをエポキシ樹脂等によりコンクリート表面に張り付けるだけの、施工性にすぐれたコンクリート構造物の補強方法です。劣化コンクリートの強度復元、構造物の耐荷性、耐震性の向上等、公共施設から一般の土木建築構造物まで、幅広い分野でその補強効果が期待されています。
なお当社にて、コンクリート劣化診断調査データ、構造物の図面、配筋図等により連続繊維シートによる補強設計も承っております。
コンクリートの乾燥収縮または構造的ひびわれやアルカリ骨材反応によるひびわれに対してゴム圧、バネ圧等を使用した注入器をセットし、エポキシ樹脂系注入接着剤または、無機系超微粒子注入接着剤、アルカリ骨材反応抑制型注入接着剤等を注入補強する工法です。(スクイズ工法、ミクロカプセル工法)
コンクリート構造物は近年10数年で品質劣化がおきる場合があります。その劣化原因はいわゆる塩害、中性化、アルカリ骨材反応、酸性雨等によるものであり、劣化したコンクリートをはつり除去し、適切な断面修復材にて修復し、さらに表面被覆を施して、劣化の進行を防止する工法です。
現在、構造物における劣化が各方面で起こっています。そのリフォーム対策として、従来は破壊工法が主流でしたが、コンクリートそのものの再生を目的とした「テクノクリートシステム」は電気化学的補修工法によるコンクリート劣化再生の新しいシステムです。まさにコンクリートクライシスへの決定打といえます。
中性化されたコンクリートを再アルカリ化するアルカリート工法と、塩害により劣化しつつあるコンクリートから塩分を除去するデソリート工法があります。
コンクリート劣化が進行した高架橋やトンネル内面よりコンクリート片が剥落する事故が多くなりつつあります。このような事故がひとたび発生すると重大な人身災害を引き起こすことになりかねません。これらの剥落による事故を防止するため、 3軸ビニロン剥落防止工法など、各種のコンクリート剥落工法を提案しております。
浸透性防水剤または、柔軟型エポキシ樹脂・ウレタン樹脂塗料等を使用して水分、炭酸ガス、塩分、各種腐食性因子からコンクリートを守り、アルカリ骨材反応の抑制・中性化、塩害防止等を目的とした表面被覆をします。